イ列音が発音しにくい! なぜ?
「チキン」「ぎりぎり」「きりん」など、「イ列(イキシチニ)」の音にどうやら違和感……。
「イ列」が、「ギ」「ヒ」のように聞こえる。唇の端からツバが飛沫のように出る。
このような発音の特徴は、側音化構音(そうくおんかこうおん)である可能性があります。
ことばをしゃべるときに、息が口の真ん中ではなく、端から出ていくために「側音化構音」と呼ばれています。
側音化構音 原因は?
側音化構音の原因は、はっきりと分かっていないと言われていますが、舌を過度に緊張させる癖がついたためと言われることが多いようです。
側音化構音 治療の流れ
- 言語検査
ことばの発達/発音の状態を把握するために、言語検査をおこないます。(未就学児)
就学しているお子様や大人の方は、発音の状態を把握するために、絵カードや絵本の朗読/音読で発声/発話の状態を把握し、口唇/舌/顎の運動能力を調べます。 - 舌の緊張の癖を取るトレーニング
舌の全体的な筋力向上を目的としたトレーニングや舌の癖を取るトレーニングをおこないます。 - 単語練習
絵カードや単語カードを使って、単語レベルで正しくきれいに発音できるよう練習します。 - 短文練習
絵本や文章サンプルを使って、短文レベルで正しくきれいに発音できるよう練習します。 - 日常会話練習
会話を通して発音の状態を観察しながら、日常会話レベルで正しくきれいに発音できるよう練習します。
- 上野 みや
- 言語聴覚士。
2016年より言語聴覚士として臨床経験を積む。
TEACCH研究会神奈川支部、日本自閉症協会、子どもの発達支援を考えるSTの会に所属し、発達障害の支援について幅広く学ぶ。
年間約80名の言語治療・療育、発達相談を実施。
過去、大分大学医学部附属病院にて口唇・口蓋裂児の言語治療・診療に携わる。その他講演会実績あり。
株式会社ビレッジ児童発達支援・放課後等デイサービスことり 顧問。